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井上瑞稀くんとHiHi Jets

デビューおめでとう

2018年5月22日火曜日、東京は雨ときどき曇り。夜の渋谷は少し肌寒かったけどそんなのも気にならないくらい浮かれながらCDショップに足を踏み入れたときに見た景色をたぶんずっと忘れないと思う。

 

店内に流れているシンデレラガール、レジから店を半周するくらい伸びている行列、おおげさじゃなく並んでる人のほとんどがシンデレラガールを手に持っている。6人の顔写真が大きく貼られたお城のモニュメントにはCDが積み上げられていて、そこに店員さんが在庫をどんどん追加していくんだけどすぐに山はなくなっていく。音楽市場のことはよく分からないけど、売れてるってたぶんこういうことだと思った。手の込んだポップには6人に対する愛の溢れた紹介文。ちなみに廉君の紹介文は「お顔が天才」だった。ほんまそれ。

 

お顔が天才だと渋谷に城が建つんだ……って浮かれた頭でよく分からないことを思いながら積み上げられたCDを手にとったとき、ジャケット写真の廉くんを見たとき、ほんとにデビューしたんだって実感がわいてきてちょっとうるっときた。

CDを買うためにあんなに長い時間レジに並んでるのは初めてだったけど、手に持ってるCDを眺めてエンドレスで流れてるシンデレラガールを聞いてるだけで嬉しかった。レシートのことはTwitterで見たから知ってたけど、やっぱり嬉しかった。店員さんの「おめでとうございます」も嬉しかった。なんかもうずっと嬉しくて、タワレコの黄色の袋を持ってることさえ嬉しくて無駄に歩いて帰った。嬉しい時間がもっと長く続いたらいいなって思いながら寒い中歩いたらめちゃくちゃ風邪をひいて、この土日の予定を全部キャンセルしたのでおうちで大人しくしながらこのブログを書いてます。お友達ごめんなさい。

 

Jr.として色んな世界で色んなお仕事を頑張ってる廉くんを見ながら、デビューってなんだろうって考えることが多かった。Jr.という枠にとらわれずいろんな仕事を形にしていく姿を見る度に、あと何を達成したらデビューなんだろうって思ってた。Mステもサマステサポーターも写真集もJr.だけのアリーナ公演もJr.だけの帝劇も、テレビや雑誌の露出も以前よりもっと増えたように思う。ジャニーさんがデビュー組と同じように仕事があるのにどうしてCDデビューにこだわるのかって言うのもちょっと分かるくらい、デビューしていなくても活躍する姿をたくさん見ることができた。

 

それでも、ずっとデビューして欲しいって思ってた。それはデビューって言うキラキラしたものへの憧れというより、デビューによって得られる安心とか安定を手に入れてほしいって想いの方が大きかった。私はずっと、Jr.がなんのお知らせもなく、なんの言葉もなく、気づいたらいなくなってしまうことが嫌だった。ありがとうもさようならも言わせてもらえず気づいたらもう見られなくなってしまうことが嫌だった。これが本当の最後だって知らずに幕が下りてしまうのが嫌だった。

私は廉くんの担当になる前に自担だった人の退所を、その人の逮捕報道で知った。その時の事務所のコメントは、(詳しくは覚えていないけど)、その人はもう退所しているのでコメントできない、というすごく他人行儀のものだった。いるはずの場所にいなくてたくさん心配をしてた時に、その人はもうJr.じゃなかったんだって後から知った。悲しさよりも虚しさの方が大きかった。

 

もちろんデビューしたらそういうことがなくなる訳じゃないのは知ってる。デビューしたらその形が永遠に続く訳じゃないことはここ数ヶ月のジャニーズの色々で痛いくらい分かったし、それ以前にもデビュー組と呼ばれる人達が色んなことにぶち当たりながら進んできたのも知ってる。それでもやっぱり、デビューをすればJr.担をしているときに感じる理不尽さから少しは解放されるのかなって思ってた。今思うと結構後ろ向きな理由だけど。

 

Jr.界隈が変わってきたのはここ1年くらいでなんとなく感じてて、Jr.だった人がデビューとは違う形でJr.を卒業していたり、ユニットへのメンバー加入の経緯が雑誌で本人達から語られたり、逆に脱退の経緯も本人の文章で伝えられたり、2年間お休みしていたJr.の子が戻ってきたり。こうやってJr.を取り巻く環境が変わっていって、もしそれがいい方向に進んでいくのならジャニーさんの言うとおりデビューってものに拘らなくてもいいのかな……ってちょっと思ったりもした。

 

それでも、今回のキンプリのデビュー発表からここまでのお祭りみたいな盛り上がりを見て、やっぱりデビューっていいな!!!って純粋に思った。新曲初披露もドラマもVS嵐も雑誌の表紙ジャックも、何かするたびにトレンド上位を掻っ攫って、ずっともう既に人気者だと思ってた人たちが新しく「見つかる」瞬間が続いて、それを目で追ってるのがすごく楽しかった。みんなが憧れるデビューを体現していくキンプリがかっこよかった。デビューに対して安心とか安定を求めてた自分がちょっとばからしくなるくらい夢のあるデビューを見せてくれてありがとうって思った。

キンプリのデビューで、一時はもう消えてしまったと思っていたデビューっていう概念が、もう一回キラキラ輝きだした気がする。

 

ずっとデビューの話をしてたけど、廉くんに対して誰とどんな形でデビューして欲しいか、具体的に望んだことはたぶんなかったと思う。それでもこの形が続いてほしいと強く思いながら応援してきた人達はいた。私が廉くんを好きになった頃、廉くんはなにわ皇子で紫耀くんはKinKanで、その2グループを合わせた6人のことが大好きだった。

大好きだったけど、箱推しは楽しいけどやっぱりつらいこともあって、2015年の春松竹千秋楽で私の箱推し精神は一度ご臨終した。泣いてる廉くんを見るのがめちゃくちゃしんどくて、目の前で好きなものがもうすぐ終わってしまうという嫌な予感が確かな実感に変わっていくのが悲しかった。最後って知らずに幕が下りるのは嫌だけど、何一つ明確な言葉がなくても会場全体が全てを察してただ泣くしかない時間はもっと辛かった。

 

春松竹のあと、クリエAが発表されたときは、これは応援するのきつそうって気持ちが強かった。それはメンバーがどうこうというより、なにきんという6人がもう見られなくなった世界で廉くんが別の人たちと頑張ってるのを見るのがしんどいうというわりと勝手な気持ちだった。それでもクリエは申し込んであっけなく全滅して、初めてキンプリの6人で作る公演を見たのは夏のEXシアターだった。

 

期待とか楽しみって気持ちはあんまりなくて、なるようになれって気持ちで足を運んだサマステ特別公演、ただただ楽しかった。あんなに大好きなものがなくなってしまった後で、自分は廉くんを見て楽しいって気持ちになれるのかなって不安は正直あった。

でも、目の前のステージはそんなのを打ち消してくれるくらい楽しかった。それから、廉くんが楽しそうだった。複雑な思いもあったと思う。大事なものは全部大事にする廉くんだから余計にしんどいこともあったと思う。それでも、自分の目に映った廉くんはすごく楽しそうに見えた。MCでキンプリ6人でこれからやりたいことを真っ先に話し始めたのは廉くんで、そのときの弾んだ声とか楽しそうな顔を見て、スッと気持ちが楽になった。廉くんはここでこの人たちと見たい未来がちゃんとあったんだって思えてすごく楽になった。

 

それから公演自体がすごく楽しくて、楽しいと思えたからこれからも廉くんのファンやってたいなって思えた。私は私が楽しくておたくをしているから、楽しくなかったらたぶんそこで終わってたと思う。あのとき楽しいステージを見せてくれてほんとにありがとう。その後も紆余曲折あったけど、最後に6人でデビューを掴み取ったキンプリが見せてくれる未来が今はめちゃくちゃ楽しみ!

 

廉くんのファンになった頃に思い描いていた未来とはきっと全然違う未来なんだけど、それでも夢みたいな未来だなって思う。あの頃大好きだったものは確かに今はもうないんだけど、でも何もなくなってないとも思う。廉くんのファンになったときに出会った大事なお友達とは、おたくごと以外でも一緒に遊んだり、たくさん励ましてもらったり、いつもお世話になってます。みんな住んでるところや年齢も違ってて、そういう人達とはやっぱり廉くんのファンにならなかったら出会えてなかったと思う。東京の現場にも、廉くんがいなかったら行ってなかったんじゃないかなって思う。東京の現場に行くようになったからHiHiや瑞稀くんに出会えて、担降りもした。不可抗力とかじゃなく、初めてちゃんと担降りできた。ずっと書いてみたかった担降りブログも書けたよ!今年は廉くんはいないけどHiHiを見るためにまたEXシアターに行くよ(チケットが当たったら)。

 

思い出も見せてもらった景色も書ききれないくらいある。なんていうか、ジャニーズJr.の廉くんを応援していて、好きなものはずっと好きでいていいんだって思えるようになった。大事なものはずっと大事なまま変わらないってことを勝手に教えてもらった。ありがとうじゃ足りない!

 

デビューって大きな節目だから、自分の中でいろいろ振り返ったり、ちゃんと言葉にしたいことを残しておきたくてこのブログを書いたけど、言いたいことはつまりジャニーズJr.の廉くんを応援できてほんとに楽しかった!めちゃくちゃ楽しかった!ジャニーズJr.になってくれてありがとう、ジャニーズJr.でいてくれてありがとう。以上です。King&Prince、永瀬廉くん、CDデビュー本当におめでとうございます!!!!!